第三者型市場原理とは?
三大市場原理論の3つめ、最後は第三者型市場原理です
第三者型市場原理とはいったい何なのでしょうか?
また第三者型市場原理の市場原理基準「エンターテイメント性」とはいったいどのようなものなのでしょうか?
YouTubeとラーメン屋で例えてみる
今回はYouTubeとラーメン屋で例えてみましょう
今回は両方使って例えます
YouTubeラーメン屋チャンネル
あるラーメン屋がYouTubeチャンネルを開設しました
その名も「YouTubeラーメン屋チャンネル」です
もともとラーメン屋をやっていたお店のオーナーが、自分のお店の営業のようすをYouTubeで生配信することを思いつきました
これでサービス提供者(店員)
当事者(お客様)
第三者(生配信の視聴者)の3つの立場が作れます
ラーメン屋チャンネルの日常
ラーメン屋チャンネルの日常をみてみましょう
ラーメン屋にお客が入店してラーメンを注文します
注文を受けた店員さんはラーメンをを作ってお客に提供します
一般的なラーメン屋の営業風景ですね
しかしここからは違います
このラーメン屋さんはYouTubeで生配信をしています
店員さんがラーメンを作ってるところや、お客さんがラーメンを注文したり食べているところをリアルタイムで視聴することができます
この場合どのようなことが起こるでしょうか?
生配信の理由
このお店はなぜこのような事をしたのでしょうか?
お店側としてはYouTubeの広告収入や、生配信することで配信を見た視聴者が、お店へ来店することを期待して生配信のサービスをしています
ですのでお店側としては、食べに来るお客様のほかに生配信の視聴者も大事なお客様といえます
しかしお店にラーメンを食べに来たお客はどう思うでしょう?
お客は生配信されても別になんの利益もありません
そしてお客からすれば生配信の視聴者は当事者(お客様)ではなく、ただの第三者です
第三者はどのような行動にでるのでしょうか?
第三者はどのような行動に出るか?
生配信にコメント機能があったとします
もちろん紳士的な視聴者もたくさんいますが、全員がそうではありません
生配信を見ていろいろ文句をいってくる可能性があります
例えば店員にたいして「この店員は態度がわるい」「ラーメンの茹で加減をもう少し早くしたほうがいい」など、いろいろ文句や指示を出してくる人もいるでしょう
店側はまだいいと言えます
なぜならお店の意思で生配信しているわけですし、お店の宣伝にもなり、広告収入も期待できます
しかしラーメンを食べに来たお客さんたちはどうでしょうか?
お客さんは生配信の視聴者に接客する筋合いはありません
しかし第三者である視聴者たちは「あの客は食べ方が下品じゃない?」この客はお腹が空いたと言っていたので、俺が大盛りをすすめたのに無視しやがった」など、お客さんの悪口を言ったり、指示に従わないと文句を言ったりする視聴者もいるかもしれません
なぜ第三者は指示を出すのか?
第三者の視聴者が指示を出したり、文句を言ったりする理由は自分たちを当事者(お客様)と思っているからです
お店側からすれば確かに来店したお客様と、生配信の視聴者は両方とも当事者(お客様)です
しかし来店したお客からすれば、視聴者は当事者ではなく第三者です
第三者はよく自分たちを当事者と誤解することがあります
福祉業界の第三者
福祉業界はどうでしょうか?
福祉業界において
当事者は 福祉サービスの利用者
サービス提供者は 行政やボランティア
第三者は それ以外のどちらでもない人達
生活保護で例えると第三者は生活保護を受けていない、または受ける予定のない国民の大半の人たちです
つまり人口の98%くらいが第三者になります
生活保護に限らず少数派のマイノリティの人達は、この第三者の影響を非常に協力にうけます
第三者が多数派(マジョリティ)の場合、サービス提供者の国や行政は多数派を納得させるように動きますが、少数派を納得させるようにはほとんど動きません
多数派が勝手に納得して、少数派が勝手にいいサービスを受けていると思われていることが多々あります
この状況を「第三者型市場原理が強い」状況といいます
次回予告
今回は第三者型市場原理の説明をしました
ですが第三者型市場原理の市場原理基準「エンターテイメント性」はまだ説明していません
次回は第三者型市場原理の市場原理基準「エンターテイメント性」の説明です